建築材料知識
定家邸車宿にせよ、東寺の諸堂宇にせよ、これらを前引延暦二〇年の多渡神宮寺における僧房以下が土または泥塗であったことと比較すれば、中央と地方の差はあるとはいえ、その普及ぶりはめざましいものがあり、まして神亀元(724)年、太政官符をもって白璽を奨励したことを思えば、文字通り隔世の感といわなければなりません。
外壁リフォームの普及は、基本的には強度や耐水性等、建築材料としての性能が白土より優れていたことによるでしょう。
このことは両者を一度使用して比較すればただちに理解し得、あえて高度の建築材料学的知識を要するわけではないが、しかしこの時代には既に石灰の性質もよく知られていました。